相続税早見表「配偶者と子が相続人の場合」「子どもだけが相続人の場合」2024年最新版
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相続が発生して、相続財産に不動産や預金があった場合、相続税がどのくらいかかるのか気になりますよね。そんなときは相続税の早見表が便利です。
この記事では、「配偶者と子が相続人の場合」と「配偶者がおらず子どもだけが相続人の場合」の2024年最新版の相続税額早見表をご紹介しています。
また相続ではさまざまな節税に効果的な制度があります。それを組み合わせることによって相続税を抑えることも可能です。相続税を計算する際はそのような控除についても把握しておきましょう。
相続税の計算方法
相続税額を算出する場合、相続財産の総額に対して直接税率をかけただけでは正しい相続税額は出せません。
相続税の計算方法は、以下のように求めることができます。しかし、実際にひとつひとつ計算していくのは手間でしょう。
正味の遺産額から基礎控除額を差し引いた残りの額を民法に定める相続分によりあん分した額に税率を乗じます。この場合、民法に定める相続分は、基礎控除額を計算するときに用いる法定相続人の数に応じた相続分(法定相続分)により計算します。
国税庁(No.4155 相続税の税率)
プラスの財産とは経済的な価値のある財産です。マイナスの財産とは相続することで負債になるものです。詳細は以下の記事を参考にしてください。
相続税の基礎控除
基礎控除とは、相続税の計算で用いられる非課税枠です。基礎控除額は「3,000万円+600万円×(法定相続人の数)」で計算することができます。
法定相続人の数 | 基礎控除額 |
---|---|
1人 | 3,600万円 |
2人 | 4,200万円 |
3人 | 4,800万円 |
4人 | 5,400万円 |
5人 | 6,000万円 |
※ 以降も法定相続人が1人増えるごとに600万円を加算します。
相続税の早見表
この記事では、以下の3つの場合の相続人に配偶者と子どもがいる場合の次の3つのパターンでの「相続税の総額の早見表」を作成しました。
- 法定相続分に応じて、配偶者と子どもが遺産の2分の1を取得した場合
- 配偶者控除を最大限に活用して妻の取得分を計算し、残りを子が均等に取得した場合
- 遺産全額を子が取得した場合
ご注意:早見表は2024年10月現在の税制に基づきます。子どもはいずれも成人とし、孫との養子縁組はないものとした簡便的なものです。個別の税務取扱いなどについては、税理士や税務署などにご確認ください。
相続費用見積ガイドでは、相続税に強い税理士から一括見積を取ることが可能です。ぜひご利用ください。「相続税がかかるかわからない」「相続財産がいくらかわからない」などの相続にお悩みの方もご利用ください。
法定相続人が「配偶者と子」の場合の相続税早見表
1.法定相続分に応じて遺産の2分の1を配偶者が取得した場合の相続税早見表
法定相続分に応じて、遺産の2分の1を配偶者が取得した場合の相続税早見表です。子どもの人数に応じて相続税が異なります。
正味の遺産額\子の数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 |
---|---|---|---|---|
5,000万円 | 40万円 | 10万円 | 0円 | 0円 |
6,000万円 | 90万円 | 60万円 | 30万円 | 0円 |
7,000万円 | 160万円 | 113万円 | 80万円 | 50万円 |
8,000万円 | 235万円 | 175万円 | 138万円 | 100万円 |
9,000万円 | 310万円 | 240万円 | 200万円 | 163万円 |
1億円 | 388万円 | 315万円 | 263万円 | 225万円 |
1億1,000万円 | 480万円 | 393万円 | 325万円 | 288万円 |
1億2,000万円 | 580万円 | 480万円 | 403万円 | 350万円 |
1億3,000万円 | 680万円 | 568万円 | 490万円 | 425万円 |
1億4,000万円 | 780万円 | 655万円 | 577万円 | 500万円 |
1億5,000万円 | 920万円 | 748万円 | 665万円 | 588万円 |
1億6,000万円 | 1,070万円 | 860万円 | 767万円 | 675万円 |
1億7,000万円 | 1,220万円 | 975万円 | 880万円 | 788万円 |
1億8,000万円 | 1,370万円 | 1,100万円 | 993万円 | 900万円 |
1億9,000万円 | 1,520万円 | 1,225万円 | 1,105万円 | 1,013万円 |
2億円 | 1,670万円 | 1,350万円 | 1,218万円 | 1,125万円 |
2億5,000円 | 2,460万円 | 1,985万円 | 1,800万円 | 1,688万円 |
3億円 | 3,460万円 | 2,860万円 | 2,540万円 | 2,350万円 |
3億5,000万円 | 4,460万円 | 3,735万円 | 3,290万円 | 3,100万円 |
4億円 | 5,460万円 | 4,610万円 | 4,155万円 | 3,850万円 |
4億5,000万円 | 6,480万円 | 5,493万円 | 5,030万円 | 4,600万円 |
5億円 | 7,605万円 | 6,555万円 | 5,963万円 | 5,500万円 |
10億円 | 19,750万円 | 17,810万円 | 16,635万円 | 15,650万円 |
2.配偶者控除を最大限に活用した場合の相続税早見表
配偶者が配偶者控除を最大限に活用できるように妻の取得分を計算し、残りを子が均等に取得した場合の相続税早見表です。
配偶者控除とは、配偶者の遺産取得額が、配偶者の法定相続分か1億6000万円のいずれか大きい方の金額までであれば相続税がかからない制度です。
正味の遺産額)\子の数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 |
---|---|---|---|---|
5,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
6,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
7,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
8,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
9,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
1億円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
1億1,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
1億2,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
1億3,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
1億4,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
1億5,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
1億6,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
1億7,000万円 | 144万円 | 115万円 | 104万円 | 93万円 |
1億8,000万円 | 304万円 | 244万円 | 221万円 | 200万円 |
1億9,000万円 | 480万円 | 387万円 | 349万円 | 320万円 |
2億円 | 668万円 | 540万円 | 487万円 | 450万円 |
2億5,000円 | 1,771万円 | 1,429万円 | 1,296万円 | 1,215万円 |
3億円 | 3,229万円 | 2,669万円 | 2,371万円 | 2,193万円 |
3億5,000万円 | 4,460万円 | 3,735万円 | 3,290万円 | 3,100万円 |
4億円 | 5,460万円 | 4,610万円 | 4,155万円 | 3,850万円 |
4億5,000万円 | 6,480万円 | 5,493万円 | 5,030万円 | 4,600万円 |
5億円 | 7,605万円 | 6,555万円 | 5,962万円 | 5,500万円 |
10億円 | 19,750万円 | 17,810万円 | 16,635万円 | 15,650万円 |
3.子が遺産全額を取得した場合の相続税早見表
配偶者は遺産を相続せず、子どもが遺産を全部相続した場合の早見表です。
正味の遺産額)\子の数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 |
---|---|---|---|---|
5,000万円 | 80万円 | 20万円 | 0円 | 0円 |
6,000万円 | 180万円 | 120万円 | 60万円 | 0円 |
7,000万円 | 320万円 | 225万円 | 160万円 | 100万円 |
8,000万円 | 470万円 | 350万円 | 275万円 | 200万円 |
9,000万円 | 620万円 | 480万円 | 400万円 | 325万円 |
1億円 | 770万円 | 630万円 | 525万円 | 450万円 |
1億1,000万円 | 960万円 | 785万円 | 650万円 | 575万円 |
1億2,000万円 | 1,160万円 | 960万円 | 805万円 | 700万円 |
1億3,000万円 | 1,360万円 | 1,135万円 | 980万円 | 850万円 |
1億4,000万円 | 1,560万円 | 1,310万円 | 1,155万円 | 1,000万円 |
1億5,000万円 | 1,840万円 | 1,495万円 | 1,330万円 | 1,175万円 |
1億6,000万円 | 2,140万円 | 1,720万円 | 1,535万円 | 1,350万円 |
1億7,000万円 | 2,440万円 | 1,950万円 | 1,760万円 | 1,575万円 |
1億8,000万円 | 2,740万円 | 2,200万円 | 1,985万円 | 1,800万円 |
1億9,000万円 | 3,040万円 | 2,450万円 | 2,210万円 | 2,025万円 |
2億円 | 3,340万円 | 2,700万円 | 2,435万円 | 2,250万円 |
2億5,000円 | 4,920万円 | 3,970万円 | 3,600万円 | 3,375万円 |
3億円 | 6,920万円 | 5,720万円 | 5,080万円 | 4,700万円 |
3億5,000万円 | 8,920万円 | 7,470万円 | 6,580万円 | 6,200万円 |
4億円 | 10,920万円 | 9,220万円 | 8,310万円 | 7,700万円 |
4億5,000万円 | 12,960万円 | 10,985万円 | 10,060万円 | 9,200万円 |
5億円 | 15,210万円 | 13,110万円 | 11,925万円 | 11,000万円 |
10億円 | 39,500万円 | 35,620万円 | 33,270万円 | 31,300万円 |
法定相続人が「子のみ」の相続税早見表
配偶者がおらず、子供のみが相続人となる場合はこちらをご覧ください。
正味の遺産額\子の数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 |
---|---|---|---|---|
5,000万円 | 160万円 | 80万円 | 20万円 | 0円 |
6,000万円 | 310万円 | 180万円 | 120万円 | 60万円 |
7,000万円 | 480万円 | 320万円 | 220万円 | 160万円 |
8,000万円 | 680万円 | 470万円 | 330万円 | 260万円 |
9,000万円 | 920万円 | 620万円 | 480万円 | 360万円 |
1億円 | 1,220万円 | 770万円 | 630万円 | 490万円 |
1億1,000万円 | 1,520万円 | 960万円 | 780万円 | 640万円 |
1億2,000万円 | 1,820万円 | 1,160万円 | 930万円 | 790万円 |
1億3,000万円 | 2,120万円 | 1,360万円 | 1,080万円 | 940万円 |
1億4,000万円 | 2,460万円 | 1,560万円 | 1,240万円 | 1,090万円 |
1億5,000万円 | 2,860万円 | 1,840万円 | 1,440万円 | 1,240万円 |
1億6,000万円 | 3,260万円 | 2,140万円 | 1,640万円 | 1,390万円 |
1億7,000万円 | 3,660万円 | 2,440万円 | 1,840万円 | 1,540万円 |
1億8,000万円 | 4,060万円 | 2,740万円 | 2,040万円 | 1,720万円 |
1億9,000万円 | 4,460万円 | 3,040万円 | 2,240万円 | 1,920万円 |
2億円 | 4,860万円 | 3,340万円 | 2,460万円 | 2,120万円 |
2億5,000円 | 6,930万円 | 4,920万円 | 3,960万円 | 3,120万円 |
3億円 | 9,180万円 | 6,920万円 | 5,460万円 | 4,580万円 |
3億5,000万円 | 11,500万円 | 8,920万円 | 6,980万円 | 6,080万円 |
4億円 | 14,000万円 | 10,920万円 | 8,980万円 | 7,580万円 |
4億5,000万円 | 16,500万円 | 12,960万円 | 10,980万円 | 9,080万円 |
5億円 | 19,000万円 | 15,210万円 | 12,980万円 | 11,040万円 |
10億円 | 45,820万円 | 39,500万円 | 35,000万円 | 31,770万円 |
相続税の配偶者控除
前述のとおり、相続税には「配偶者の税額軽減」(「相続税の配偶者控除」とも呼ばれます)という制度があります。この制度は、配偶者の遺産取得額が、配偶者の法定相続分か1億6000万円のいずれか大きい方の金額までであれば相続税がかかりません。
しがたって、1億6000万円までであれば、なるべく多くの遺産を配偶者が取得した方が相続税総額を低く抑えることができます。
配偶者控除を受けるためには、相続税の申告書を被相続人の住所を管轄する税務署に提出しなければなりません。自分で計算して配偶者控除の適用により税額がゼロになる場合でも、必ず申告書を提出しなければならないのです。申告もれをしないよう注意しましょう。
配偶者控除の計算方法などを詳しく知りたい方は「【1.6億円まで相続税が非課税】配偶者控除の計算方法と留意点。「小規模宅地等の特例」との併用には注意!」をご参照ください。
相続税の非課税制度
相続税の非課税制度には、配偶者控除の他にも小規模宅地等の特例や障害者控除、未成年者控除などがあります。利用には条件を満たす必要がありますが、制度をうまく活用できれば相続税を抑えることが可能です。詳細は以下の記事を参考にしてください。
まとめ
この記事では相続税額について早見表で紹介しました。ただし、相続税の正確な金額や控除を利用した場合の金額などは計算しないと求められません。
相続税の計算を専門家にお願いすれば特例などのアドバイスをもらえますし、正確な相続税額を算出してもらえます。また、相続税の金額を間違えると修正申告が必要となったり、ペナルティが課せられる可能性もあります。相続税の申告は税理士にお願いすることも選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
相続費用見積ガイドでは、複数の税理士から無料で見積りを取り寄せることができます。
是非ご活用ください。
本記事の内容は、原則、記事執筆日(2024年10月1日)時点の法令・制度等に基づき作成されています。最新の法令等につきましては、弁護士や司法書士、行政書士、税理士などの専門家等にご確認ください。なお、万が一記事により損害が生じた場合、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。
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