相続税早見表「配偶者と子が相続人の場合」「子どもだけが相続人の場合」2024年最新版

更新日

本記事の内容は、原則、記事執筆日(2023年2月10日)時点の法令・制度等に基づき作成されています。最新の法令等につきましては、弁護士や司法書士、行政書士、税理士などの専門家等にご確認ください。なお、万が一記事により損害が生じた場合、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。
相続税早見表「配偶者と子が相続人の場合」「子どもだけが相続人の場合」2024年最新版

相続が発生して、相続財産に不動産や預金があった場合、相続税がどのくらいかかるのか気になりますよね。そんなときは相続税の早見表が便利です。

この記事では、「配偶者と子が相続人の場合」と「配偶者がおらず子どもだけが相続人の場合」の2024年最新版の相続税額早見表をご紹介しています。

また相続ではさまざまな節税に効果的な制度があります。それを組み合わせることによって相続税を抑えることも可能です。相続税を計算する際はそのような控除についても把握しておきましょう。

相続税の計算方法

相続税額を算出する場合、相続財産の総額に対して直接税率をかけただけでは正しい相続税額は出せません。

相続税の計算方法は、以下のように求めることができます。しかし、実際にひとつひとつ計算していくのは手間でしょう。

正味の遺産額から基礎控除額を差し引いた残りの額を民法に定める相続分によりあん分した額に税率を乗じます。この場合、民法に定める相続分は、基礎控除額を計算するときに用いる法定相続人の数に応じた相続分(法定相続分)により計算します。

国税庁(No.4155 相続税の税率)
相続税の計算工程表

プラスの財産とは経済的な価値のある財産です。マイナスの財産とは相続することで負債になるものです。詳細は以下の記事を参考にしてください。

相続税の基礎控除

基礎控除とは、相続税の計算で用いられる非課税枠です。基礎控除額は「3,000万円+600万円×(法定相続人の数)」で計算することができます。

法定相続人の数基礎控除額
1人3,600万円
2人4,200万円
3人4,800万円
4人5,400万円
5人6,000万円

※ 以降も法定相続人が1人増えるごとに600万円を加算します。

相続税の早見表

この記事では、以下の3つの場合の相続人に配偶者と子どもがいる場合の次の3つのパターンでの「相続税の総額の早見表」を作成しました。

  1. 法定相続分に応じて、配偶者と子どもが遺産の2分の1を取得した場合
  2. 配偶者控除を最大限に活用して妻の取得分を計算し、残りを子が均等に取得した場合
  3. 遺産全額を子が取得した場合

ご注意:早見表は2024年10月現在の税制に基づきます。子どもはいずれも成人とし、孫との養子縁組はないものとした簡便的なものです。個別の税務取扱いなどについては、税理士や税務署などにご確認ください。

相続費用見積ガイドでは、相続税に強い税理士から一括見積を取ることが可能です。ぜひご利用ください。「相続税がかかるかわからない」「相続財産がいくらかわからない」などの相続にお悩みの方もご利用ください。

法定相続人が「配偶者と子」の場合の相続税早見表

1.法定相続分に応じて遺産の2分の1を配偶者が取得した場合の相続税早見表

法定相続分に応じて、遺産の2分の1を配偶者が取得した場合の相続税早見表です。子どもの人数に応じて相続税が異なります。

正味の遺産額\子の数1人2人3人4人
5,000万円40万円10万円0円0円
6,000万円90万円60万円30万円0円
7,000万円160万円113万円80万円50万円
8,000万円235万円175万円138万円100万円
9,000万円310万円240万円200万円163万円
1億円388万円315万円263万円225万円
1億1,000万円480万円393万円325万円288万円
1億2,000万円580万円480万円403万円350万円
1億3,000万円680万円568万円490万円425万円
1億4,000万円780万円655万円577万円500万円
1億5,000万円920万円748万円665万円588万円
1億6,000万円1,070万円860万円767万円675万円
1億7,000万円1,220万円975万円880万円788万円
1億8,000万円1,370万円1,100万円993万円900万円
1億9,000万円1,520万円1,225万円1,105万円1,013万円
2億円1,670万円1,350万円1,218万円1,125万円
2億5,000円2,460万円1,985万円1,800万円1,688万円
3億円3,460万円2,860万円2,540万円2,350万円
3億5,000万円4,460万円3,735万円3,290万円3,100万円
4億円5,460万円4,610万円4,155万円3,850万円
4億5,000万円6,480万円5,493万円5,030万円4,600万円
5億円7,605万円6,555万円5,963万円5,500万円
10億円19,750万円17,810万円16,635万円15,650万円

2.配偶者控除を最大限に活用した場合の相続税早見表

配偶者が配偶者控除を最大限に活用できるように妻の取得分を計算し、残りを子が均等に取得した場合の相続税早見表です。

配偶者控除とは、配偶者の遺産取得額が、配偶者の法定相続分か1億6000万円のいずれか大きい方の金額までであれば相続税がかからない制度です。

正味の遺産額)\子の数1人2人3人4人
5,000万円0円0円0円0円
6,000万円0円0円0円0円
7,000万円0円0円0円0円
8,000万円0円0円0円0円
9,000万円0円0円0円0円
1億円0円0円0円0円
1億1,000万円0円0円0円0円
1億2,000万円0円0円0円0円
1億3,000万円0円0円0円0円
1億4,000万円0円0円0円0円
1億5,000万円0円0円0円0円
1億6,000万円0円0円0円0円
1億7,000万円144万円115万円104万円93万円
1億8,000万円304万円244万円221万円200万円
1億9,000万円480万円387万円349万円320万円
2億円668万円540万円487万円450万円
2億5,000円1,771万円1,429万円1,296万円1,215万円
3億円3,229万円2,669万円2,371万円2,193万円
3億5,000万円4,460万円3,735万円3,290万円3,100万円
4億円5,460万円4,610万円4,155万円3,850万円
4億5,000万円6,480万円5,493万円5,030万円4,600万円
5億円7,605万円6,555万円5,962万円5,500万円
10億円19,750万円17,810万円16,635万円15,650万円

3.子が遺産全額を取得した場合の相続税早見表

配偶者は遺産を相続せず、子どもが遺産を全部相続した場合の早見表です。

正味の遺産額)\子の数1人2人3人4人
5,000万円80万円20万円0円0円
6,000万円180万円120万円60万円0円
7,000万円320万円225万円160万円100万円
8,000万円470万円350万円275万円200万円
9,000万円620万円480万円400万円325万円
1億円770万円630万円525万円450万円
1億1,000万円960万円785万円650万円575万円
1億2,000万円1,160万円960万円805万円700万円
1億3,000万円1,360万円1,135万円980万円850万円
1億4,000万円1,560万円1,310万円1,155万円1,000万円
1億5,000万円1,840万円1,495万円1,330万円1,175万円
1億6,000万円2,140万円1,720万円1,535万円1,350万円
1億7,000万円2,440万円1,950万円1,760万円1,575万円
1億8,000万円2,740万円2,200万円1,985万円1,800万円
1億9,000万円3,040万円2,450万円2,210万円2,025万円
2億円3,340万円2,700万円2,435万円2,250万円
2億5,000円4,920万円3,970万円3,600万円3,375万円
3億円6,920万円5,720万円5,080万円4,700万円
3億5,000万円8,920万円7,470万円6,580万円6,200万円
4億円10,920万円9,220万円8,310万円7,700万円
4億5,000万円12,960万円10,985万円10,060万円9,200万円
5億円15,210万円13,110万円11,925万円11,000万円
10億円39,500万円35,620万円33,270万円31,300万円

法定相続人が「子のみ」の相続税早見表

配偶者がおらず、子供のみが相続人となる場合はこちらをご覧ください。

正味の遺産額\子の数1人2人3人4人
5,000万円160万円80万円20万円0円
6,000万円310万円180万円120万円60万円
7,000万円480万円320万円220万円160万円
8,000万円680万円470万円330万円260万円
9,000万円920万円620万円480万円360万円
1億円1,220万円770万円630万円490万円
1億1,000万円1,520万円960万円780万円640万円
1億2,000万円1,820万円1,160万円930万円790万円
1億3,000万円2,120万円1,360万円1,080万円940万円
1億4,000万円2,460万円1,560万円1,240万円1,090万円
1億5,000万円2,860万円1,840万円1,440万円1,240万円
1億6,000万円3,260万円2,140万円1,640万円1,390万円
1億7,000万円3,660万円2,440万円1,840万円1,540万円
1億8,000万円4,060万円2,740万円2,040万円1,720万円
1億9,000万円4,460万円3,040万円2,240万円1,920万円
2億円4,860万円3,340万円2,460万円2,120万円
2億5,000円6,930万円4,920万円3,960万円3,120万円
3億円9,180万円6,920万円5,460万円4,580万円
3億5,000万円11,500万円8,920万円6,980万円6,080万円
4億円14,000万円10,920万円8,980万円7,580万円
4億5,000万円16,500万円12,960万円10,980万円9,080万円
5億円19,000万円15,210万円12,980万円11,040万円
10億円45,820万円39,500万円35,000万円31,770万円

相続税の配偶者控除

前述のとおり、相続税には「配偶者の税額軽減」(「相続税の配偶者控除」とも呼ばれます)という制度があります。この制度は、配偶者の遺産取得額が、配偶者の法定相続分か1億6000万円のいずれか大きい方の金額までであれば相続税がかかりません

しがたって、1億6000万円までであれば、なるべく多くの遺産を配偶者が取得した方が相続税総額を低く抑えることができます。

配偶者控除を受けるためには、相続税の申告書を被相続人の住所を管轄する税務署に提出しなければなりません。自分で計算して配偶者控除の適用により税額がゼロになる場合でも、必ず申告書を提出しなければならないのです。申告もれをしないよう注意しましょう。

配偶者控除の計算方法などを詳しく知りたい方は「【1.6億円まで相続税が非課税】配偶者控除の計算方法と留意点。「小規模宅地等の特例」との併用には注意!」をご参照ください。

相続税の非課税制度

相続税の非課税制度には、配偶者控除の他にも小規模宅地等の特例障害者控除未成年者控除などがあります。利用には条件を満たす必要がありますが、制度をうまく活用できれば相続税を抑えることが可能です。詳細は以下の記事を参考にしてください。

まとめ

この記事では相続税額について早見表で紹介しました。ただし、相続税の正確な金額や控除を利用した場合の金額などは計算しないと求められません。

相続税の計算を専門家にお願いすれば特例などのアドバイスをもらえますし、正確な相続税額を算出してもらえます。また、相続税の金額を間違えると修正申告が必要となったり、ペナルティが課せられる可能性もあります。相続税の申告は税理士にお願いすることも選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。

相続費用見積ガイドでは、複数の税理士から無料で見積りを取り寄せることができます。

是非ご活用ください。

本記事の内容は、原則、記事執筆日(2024年10月1日)時点の法令・制度等に基づき作成されています。最新の法令等につきましては、弁護士や司法書士、行政書士、税理士などの専門家等にご確認ください。なお、万が一記事により損害が生じた場合、弊社は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。

今すぐ一括見積もりをしたい方はこちら

STEP1 お住まいの地域から探す

付近の専門家を探す

STEP2 見積り内容を選択

わかる範囲で構いません

※司法書士、行政書士、税理士など、対応可能な士業から見積が届きます