準確定申告書付表の書き方・記入例・委任状・添付書類
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準確定申告とは、亡くなった人に代わっておこなう確定申告です。年の途中で亡くなった場合、その人が1月1日から亡くなるまでに得た所得と所得税額について申告します。
相続人が一人であれば、該当の人が準確定申告をします。
相続人が複数いる場合は、連名で申告するか、相続人がそれぞれ個別に申告します。
連名で申告する際は準確定申告書「付表」の提出が必要です。
相続の手続きでは、ケースバイケースで様々な書類を準備しなくてはなりません。この記事では、準確定申告書付表の書き方、記入例(記載例)、委任状、添付書類等について、丁寧に説明します。
準確定申告とは
準確定申告とは、故人に収入があった場合に、相続人が代わって確定申告をすることです。通常の確定申告とは申告期限や必要書類などが異なります。
準確定申告をする場所は故人の所得税納税地の所轄税務署です。また、準確定申告は令和2年度よりe-Tax(電子申告)で手続きができるようになりました。e-Taxはパソコンもしくはスマホから申告可能です。
準確定申告の期限
準確定申告の期限は、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。期限を過ぎてしまった場合、延滞税や加算税などのペナルティが課される可能性があります。
準確定申告が不要な場合
準確定申告は、故人の状況によっては必要ありません。以下のような場合は、準確定申告は不要です。
- 故人が給与所得者で年末調整がおこなわれる
- 故人の副業による所得が20万円以下
- 故人が年金受給者で年間の受給額が400万円以下
準確定申告は誰がする?
準確定申告が必要となった場合、申告者は相続人全員となります。相続人が複数いる場合は、連名で申告するか、相続人がそれぞれ個別に申告します。
相続人が一人しかいない場合は、その該当者がすれば問題ありません。
準確定申告書付表の書き方
相続人が複数いる場合は、確定申告に必要な書類に加えて、確定申告書付表の提出が必要です。これは税務署でももらえますが、国税庁ホームページからもダウンロードすることができます。
2ページ目に書き方が掲載されているため、参考にしてください。この付表には相続人全員が連署(連なって署名すること)します。
また、「相続財産の価額」という欄がありますが、準確定申告時に相続財産の価額がまだ明確になっていないこともあるでしょう。
そのような場合は、この欄は記入しなくて構いません。
なお、「5 相続人等に関する事項」以降については、相続を放棄した人は記入の必要はありません。
準確定申告書付表の記入例
準確定申告書の記入例を以下に示します。
準確定申告書付表の表計算ソフトの雛形
手書きではなくパソコンで入力したいという方もいるかもしれませんが、公式には準確定申告書付表のエクセル(Excel)ファイルは配布されておらず、PDFのみとなっています。
準確定申告の委任状
準確定申告書に係る還付金を、相続人の代表者等に一括して受領させる場合には、委任状を、準確定申告書付表とともに提出しなければなりません。
委任状の書式は国税庁ホームページ「委任状(準確定申告用)」からダウンロードできます。
準確定申告の委任状の書き方
【被相続人】欄には、被相続人(亡くなった人)の住所、氏名を記載します。
【受任者(相続人代表等)】欄には、相続人代表等の住所、氏名及び電話番号を記載します。
【還付金受取場所】欄には、受任者(相続人代表等)名義の口座を記載します。
なお、ゆうちょ銀行での受取りを希望する場合は、「口座(記号)番号」欄に「記号」及び「番号」の両方を記載します。
【委任者】欄には、各相続人本人が住所及び氏名を手書きの上、捺印します。
準確定申告書付表の添付書類
準確定申告書付表には、すべての相続人や包括受遺者の本人確認書類の写しの添付が必要です(申告時に税務署で本人確認書類を提示する人の分は不要)。
本人確認書類は、マイナンバーカード(個人番号カード)を持っている人はマイナンバーカード(表面及び裏面)、持っていない人は、番号確認書類及び身元確認書類の両方が必要です。
番号確認書類とは、マイナンバーが確認できる書類のことで、通知カード、住民票の写し(マイナンバーの記載があるもの)、住民票記載事項証明書(マイナンバーの記載があるもの)等が該当します。
身元確認書類とは、記載したマイナンバーの持ち主であることを確認できる書類のことで、運転免許証、公的医療保険の被保険者証、パスポート、身体障害者手帳、在留カード等が該当します。
まとめ
以上、準確定申告書付表について説明しました。
準確定申告は、税理士に依頼すれば簡単に済ませることができます。準確定申告には期限があるので、自分で手続きできない場合や期限に間に合わない場合は、専門家に相談すると良いでしょう。また相続人同士が疎遠で連名で付表を作成しづらい場合など、税理士に相談してみてください。
また相続税申告が必要な場合も、あわせて税理士に相談することをおすすめします。相続税申告の計算は複雑で、控除や特例などもあるため一般の人が計算するのは難しいでしょう。
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